ピンポンブザーを早押し機に改造する

ダイソーで売っている「ピンポンブザー」を早押し機に改造する。

 

学生さんから「中学生向けに論理回路が学べる教材を作りたい」という相談を受けたんだけど、とさらに相談を受けた中で出てきたアイデア

論理回路の話ではなくなっている気がするが)

 

ピンポンブザーは単品でボタンを押すとブザーが鳴るもので早押し機ではないので、電磁リレーでインターロック回路を作り早押し機にする。

 

リレーで早押し機を作る、というのはリレーシーケンスを勉強している工業高校で製作している事例(http://www.shiko-th.ed.jp/E/kaken2019/W_4.pdf)はあるようだが、基本的なインターロック回路で実現しようとすると押釦スイッチの前後の線とランプの前後の線の計4本を回答者の方へ引っ張っていかないといけないし、参加者を増やすときにはb接点を挿入していく必要があってちょっと大変そう。

 

ということで図1のように電源のプラスとマイナス、信号線をわたしていくような回路を考えた。

 

図1 シーケンス図

 

押釦スイッチはピンポンブザーのラバースイッチ(図2)を利用するが、接点抵抗が300Ωくらいあるので図2の黄色部分のパターンのレジストを削って電線を引き出し、NPNトランジスタのベースに入れてトランジスタをオンオフすることにした。

 

図2 ピンポンブザーの基板

完成というか、ブレッドボードで作成した回路が図3。AUTODESKのTinkercadで書いた……のにリレーの図を重ねて書いてるのかな?トランジスタTinkercadだと2SC1815と足の順番が違うが図3は2SC1815にあわせて配線しているので注意。

 

図3 早押し機の回路

 

ピンポンブザーの中は図4のように配線。スイッチの他、電源のプラスとマイナスの線も引き出してブレッドボードの回路とつなげる。

 

図4 ピンポンブザーからの電線引き出し

 

接続部分は図5みたいな感じ。3本線でつなげていけばよいのでステレオケーブルを使ってみた。

図5 連結部分

司会席には同じくダイソーの「3LEDフラッシュライトミニ」を置き、電池ボックスのマイナス端子にステレオケーブルのGND、オルタネートスイッチの基板側の線を外し、オルタネートスイッチ側にステレオケーブルのLを、線を外した基板の穴にステレオケーブルのR(通信線)を接続する(写真を撮り忘れた)。

 

こんな感じで仮完成。先日のオープンキャンパスで使ってもらった。

 

司会席に置いた3LEDフラッシュライトミニを1回押してONにする(この時LEDは光らない)と待機状態となり、ピンポンブザーを押すと、一番早く押した人の基板のLEDが点灯する。2番目以降はブザーはなるがインターロックが効いてLEDは点灯しない。

 

また、3LEDフラッシュライトミニのLEDも点灯するので、インターロックを解除する場合には3LEDフラッシュライトミニをもう一度押して電源を切り、もう一度押して待機状態に戻す。

 

おしまい。